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SANYOホームユースプロジェクター
SANYO液晶プロジェクター

  開発ストーリー
  ハイビジョンパネル、広範囲レンズシフトの採用、静音化の実現により、大画面ホームシアターはより身近な存在になってきたことを確信し始めたZシリーズ開発陣が、次に目指したものは「ハイビジョン時代の高画質化」だった。 事業企画部ホームユースグループで、Z3開発に直接携わった桝田氏に、スタッフを代表して当時の開発ストーリーを聞いてみた。

Zシリーズ開発陣  
Zシリーズ開発陣。左から、
事業企画部    
  ホームユースグループ   桝田悟史
商品開発部    
  ソフト設計グループ
機構光学設計グループ
電気設計グループ
機構光学設計グループ
  中桐豊史
吉村太一
橋爪繁幸
戸谷貴洋


時代に応えた「リアル10ビット」の搭載
  Z3の開発当初、本格的なハイビジョン時代到来を間近に控え、ユーザー様の画質に対するこだわりを一層感じるようになりました。Z3では時代に則した徹底したハイビジョン高画質を実現したかった。そのためにはカラーシステムを10ビット化するしかなかったんです。
  ひとくちに“10ビット化”といっても方法はいろいろあります。三洋電機にはフルHDプロジェクター「LP−HD10」で培ったリアル10ビットデジタル映像処理技術がありましたので、どうせ10ビット化するのであれば、同じように徹底的にやろうということになりました。ただ、エントリー機種にどこまでの回路が織り込めるのかは、まさに試行錯誤の連続でした。

我々が考える10ビット化を実現するために、このクラスのプロジェクターとしては異例ですが、大型業務用プロジェクターで搭載予定であった最新スケーラーIC「PW385」を採用し、アナログ/デジタル入力を問わず、すべてをリアル10ビット処理することとしました。また、パネルドライバーのひとつであるデジタルシグナルドライバーには12ビットタイプを採用、スケーリング後の画質の大幅向上も視野に入れました。

さらにソフトウェアの面からも、大幅な機能向上が必要でした。それは車に例えるなら、今まで2リッターの乗用車を運転していた人が、4〜5リッター級のスポーツカーに乗り換える位のインパクトがあります。根本的なところから見直しを行わなければ、本来の性能を最大限に発揮することは難しく、ソフトウェア開発は困難を極めました。

 
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  一からの出発! あくなき画質向上への挑戦。
  性能が高いスケーラーICを使えばそれだけで画質が向上するわけではありません。Z3ではスケーラーを制御するソフトウェアは基本的な部分を除いて我々がプログラミングをしています。とにかく非常に高いレベルを要求されたため、ほとんど一から作り直しました。また、このスケーラーは1080i入力に対してもI/P変換が可能となり、スケーリングの性能は格段に向上しています。Z2ではどの入力信号に対しても同じような方法でスケーリングしなければなりませんでしたが、Z3では入力信号ごとに適したスケーリングとなるようにチューニングしてあります。したがってどの入力信号に対してもチップの性能を最大限に活かせるようなソフトウェア設計になっているんです。

 
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  もうひとつのこだわり…「HDMI端子」の採用。
  10ビット化により色再現性は10億色を超えるものになりました。しかし、特にアナログ信号入力時に、入力段階で画質そのものが落ちてしまえば元も子もありません。というのも、従来のデジタルビデオデコーダーICではクロックレートの関係で画質を落としてしまうことになりかねないからです。そこで、デコーダ処理部分を、あえて独自の専用アナログICで組むことにしました。我々は実は14年も前から液晶プロジェクターを一貫して自社設計しており、こうした長年のノウハウに基づいた高画質技術を豊富に持っていたんです。

そして、10ビットが最大限に活きてくるデジタル入力に関しては、今後コンシューマー商品でスタンダードになると思われるHDMI端子を当社では初めて搭載しました。デジタル入力による映像はS/N感が抜群によくなります。一般には「抜けがいい画質」といわれます。また、HDMIは規格管理が厳しく、HDMI機器同士の互換性が非常に高い点も採用の決め手となりました。実際、HDMI搭載にあたっては、その高い互換性を確保するために、非常に高精度な測定機材を新たに導入し開発にあたりました。

 
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  目標設定「コントラスト比2000:1」。悲願への挑戦!
  高画質化のための色再現性の向上にともなって、コントラストもそれに見合ったものに改良していかなければならない、ということになり、液晶プロジェクターの悲願でもあった“コントラスト比2000:1”を目標に開発をスタートしました。ただ開発当初は、Z2で高い目標として掲げた1300:1をやっと実現したところでしたので、プレッシャーはかなりのものでした。

具体的に手を付け始めたのは、まず液晶パネルとコントラスト改善フィルムとの最も適した組み合わせをシミュレーションする作業でした。コントラスト改善フィルムと液晶パネルの位置関係は非常に微妙で、光学設計のノウハウが最大限に必要な部分でもあります。また黒浮きを抑えるため、徹底した迷光対策を行っています。無駄な光がレンズに紛れ込んでいないか、より一層の精度向上は可能か、ひとつひとつをじっくりと検証していきました。これには相当の時間を費やしました。

さらに、コントラスト向上と同時にトレードオフとなる黒側の色ムラを改善するために、コントラスト改善フィルムの軸調整機構を新たに開発しました。また、偏光板の取り付け精度も非常に重要になるため、その部分はZ3専用に機構部品を新規設計しています。こうして、黒の品質を向上し、かつ、黒側の色ムラを改善することで、高品位なハイコントラスト映像を実現できました。
  ※グラフィックモード時

 
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  命名!「ToapzReal(トパーズリアル)」。
  このように各セクションで、かなりの高画質化が達成できたのですが、まだこの段階では、料理に例えるなら「活きのいい食材」が揃ったという段階。これらのシステムをどう料理していくのか?実はこのことが、ある意味最も重要な作業となります。それは“画質設定”です。

画質を決める上で一番重要な設定項目はガンマ曲線とよばれるもので、これは入力信号に対して出力信号をどのようにしていくか、というものなのですが、このガンマ曲線の設定によって画質は大きく左右されます。Z3では様々なソースや使用シーンに適した画質設定を提供できるように、プリセットイメージモードを7つ準備しました。それぞれコントラスト感を保ちつつ、10ビットを最大限に活かした深みのある滑らかな映像再現性を心がけました。なかでもシネマ系モードは、数十本に上る映画をつぶさにチェック、暗部の粘りを重要視したガンマ曲線を、時間をかけて追い込んでいきました。その結果、暗部の階調再現性は大幅に向上したのではないかと思っています。 さらに画質設定をより理想に近いものにするために、Z3ではアイリス制御を電動化し、プリセットに反映させる手法をとっています。各モードにあわせたコントラスト感を適した状態で提供可能となりました。
それだけではありません。Z2でも採用したランプ制御に新パターンを追加し、よりきめ細やかな光量設定を可能にしました。こうしてZ3では、映像処理回路、アイリス開閉、ランプ光量をトータルに制御することにより、誰でもが簡単に高画質を楽しめるよう工夫をしました。この3つの技術要素を「トータル映像ソリューション」と位置付け、宝石のトパーズのようにクリアで繊細なリアル画質をイメージして「ToapzReal(トパーズリアル)」と名付けました。」

 
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  初心者からこだわり派まで、納得の画質調整。
  こうしてZ3では初心者でも簡単に高画質が楽しめるようになりました。しかし、なかには自分の画質にとことんこだわるユーザー様もおられます。そういったこだわり派のユーザー様のために、Z3では「アドバンストモード」を設けました。アドバンストモードでは、アイリス量をはじめ、RGBゲイン・ガンマ・オフセットや輪郭補正調整、コントラストエンハンスメントなど、さまざまな画質調整をユーザーご自身がきめ細やかに行えます。

調整項目が大幅に増えたことと、新機能の追加で、メニューについても再考を余儀なくされました。項目数が多くなると気になるのがメニューの操作性です。感覚的に言うと、もっとサクサクと動く感じにしたかった。ワイヤレスリモコンの全自照化と相まって、メニューの操作性はかなり向上したのではないかと思います。

 
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  住宅事情を考えぬいたユーザビリティ。
  設置性についていうと、レンズシフトに関してはZ2と同等の広範囲移動を確保しました。日本の住宅事情を考えると、広範囲レンズシフトの搭載は、もはや必須と言ってもよいと思います。もちろん、オプションの壁取付金具を使えば、Z2で好評だった壁掛け設置も可能です。

静音性については、ファンの改善を一段と進めました。数十種類のファンを実際に開発途中のZ3に組み込み、徹底した騒音テストを行いました。結果、約15%口径を拡大※1した静音ファンを採用、静かで大きなファンをゆっくりと回すことで、静音レベルの向上(23dBA※2と同時に、排気音の音質改善を実現しました。
  ※1当社従来機種LP-Z2との比較
※2ピュアシネマモード時、またはランプをシアターブラックモードに設定時

 
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  Zシリーズにおける一貫したポリシー…「ユーザー発想」。
  液晶プロジェクターは内部をファンで空冷するという構造上、比較的埃に弱い商品であるといえるかもしれません。もちろん、Z3では吸入口にある静電フィルターを3倍密タイプに改善し、光学ブロックの密閉性を高め、かつ、液晶パネルに付着しにくい構造にするなど、様々な埃対策を実施していますが、混入をゼロにすることは、残念ながら非常に困難です。万一、埃混入の際には私共でメンテナンスさせていただく事もできますが、セットをお預かりしている間、ユーザー様に大画面をお楽しみいただけなくなってしまうことを心苦しく思っていました。そこで、本体裏面にメンテナンスホールを設け、付属のブロアーで簡単なメンテナンスをユーザーご自身がおこなえる工夫をしました。

おかげさまでZシリーズをご購入いただいたユーザー様より、非常にたくさんのご意見を頂戴しております。すべてのご要望にお応えすることは難しいのですが、頂戴したご意見はできる限り商品に反映していきたいと思っています。こうした徹底したユーザー発想は、Zシリーズにおける一貫したポリシーといっても過言ではありません。

 
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  Z3開発スタッフよりメッセージ
  Z3は、ユーザー様が描く理想的なホームユースプロジェクターを目指して、いろいろな側面からブラッシュアップを図った商品です。開発当初に掲げた「大画面は高画質で観たい」というユーザー様のご要望にお応えできる商品になったのではないかと自負しています。ぜひ、Z3で感動大画面をご体感ください。

液晶プロジェクターの新境地「ハイビジョン時代の高画質」を目指したZ3。そのテクノロジーの真価を、ぜひご自身の目で見てお確かめ下さい。
      *説明画面はイメージです  

 
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